ボイス 受講生の声
VOICE vol.87
高根沢 肇 Hajime Takanezawa 2011年中村教室入学 / ゼミナール在籍

写真を撮り始めたきっかけはありますか

 

以前、職場の同僚と自作のプラモデルをケータイで撮って、上司にどの写真がカッコイイか決めてもらうコンテストをして優勝したことがあって。それまで全然考えたことなかったんですが、その時「もしかしたら自分写真上手いのかも...」と思ってコンデジを買ったんです。そして街歩きしながら撮った写真を、以前カメラを趣味にしてた人に見せたら意外と褒められてしまって。

これはもしかしてホントに写真向いているのかも!と思いまして、社会人でも通える写真を教えてくれる所を探し、こうして中村教室の門を叩いた次第です。

 

通い始めてどうでしたか?

 

正直、こんなに熱中するとは思いませんでした。最初の頃、フィルムカメラを使って形や質感に注目して撮影する課題がありました。そこで、古いお寺やアパートの壁、公園のベンチ、樹木の皮など、ありふれた身の回りのものをよく撮影してました(周りの人は何を撮影してるのか不思議そうでしたけどね)。

それが暗室の水槽の中で揺らめきながら、印画紙の上にモノクロ独特の光と影の微妙なグラデーションで徐々に浮かび上がる時間、これがとても印象深かったですね。暗室での作業は、みんな静かに自分の作品作りに取り組んでいて、ホントに楽しかった。3時間立ちっぱなしで作業してもあっというまでした。

 

どこへ出かけて撮ることが多いですか?

 

日頃は大体出退勤の道すがら気になったもの、目に入ったものをパッと撮っています。ですが自分に合わないのか、街中で撮った写真を見てもあまり面白いとは思えないんです。なので、休日は早起きしてよく外房へ出かけます。電車で行く時もありますが、電車だと駅周辺しか撮れなかったりするので、のんびり原付で行きます。

 原付ってものを見つけながら走るのにちょうどいいスピード感なんですよ。しかも小さいし小回りがきくから、気になったものを見つけたらちょっと空き地に停めて撮影できて便利です。

 

高根沢さんの愛車。目立たず周りに違和感なく溶け込むスクーター。

 

 

もう外房に通いつめている感じですね。

 

思い返せばそうかも知れませんね。僕の祖父は釣船屋をやっていたので、子供の頃体験していた潮の匂いや、白く陽灼けした木材やタールの匂い、そういったものになんとなく懐かしさを感じるから、それでよく通っているのかも知れないですね。

 その際に、2、3ヶ月ごとに同じ場所、同じものを撮りに行くんですが、少しづつ位置や写真に入ってくるものが変わって、撮影した写真に違いが出てきたりするのでそれも興味深いです。

 

 

対象は物を撮ることが多いですか?

人も撮りたいとは思うんですが、思い切って声かけて断られたら凹むのでなかなか声をかけられずにいます。また人を撮る時、撮影する良い場所を探しつつ緊張感をほぐすため話しかけたりするのが自分にはちょっとしんどいです。こっちも緊張してしまうからかな。犬や猫はリラックスして接していけるので撮りやすいんですけどね。

 でも撮りたいと思う人はいますね。外房のとある食堂の老女将なんですが、凛とした空気感があって。いつか撮らせて貰いたい人ですね。

 

 

 

デジタルプリントコースを受講していましたね。

 

はい。ですが今でも試行錯誤の連続ですよ。他の人の良いなぁと思うプリントや、自分の好きな写真家の作品を見て、同じ調子のプリントを目指して工夫しています。先日同じゼミの人から教えてもらった編集ソフトが自分に合っている感じなので、使い方や実際使っている人の編集方法を調べながらプリントしています。

 

今後はどのようにやっていこうと思いますか?

 

 発表はしてみたいと思ってます。ただ、今はまだ自分が「これだ!」と思えるものじゃなくて、何か足りない、何か違うと感じているんです。これは本当に自分が撮りたいものではないと。皮一枚違うというか、違和感を感じているんです。それが何なのかよくわからないんですけど。でもこの違和感がわからないから、今も撮り続けているのかもしれないですね。とりあえず、人物撮ってみようかな。そしたらそれをきっかけに一皮剝けるかもしれないし。

 まずは外房の女将さんから、ですね。

 

 

聞き手:増馬朋宏

Copyright © NAKAMURA PHOTOGRAPHIC ACADEMY