ボイス 受講生の声
VOICE vol.57
由利 耕一 Kouichi Yuri 2008年中村教室入学 / ゼミナール初級コース在籍

---暑い中、すみません。今日はよろしくお願いします。とりえあえず、写真を見せてもらっていいですか?

 

先生が人物写真っていうから持ってきたけど、これでいいのかなって感じなんですよね。

 

---先生から聞いてますよ~。「人物がいいんだよ」って。人物を撮り始めたのっていつからですか?

 

課題であったでしょ?いつだっけ、ゼミ初級?

 

---一番最初の人物は入門コースのカリキュラム最後の「家族・恋人・セルフポートレート」ですね。

 

あ、それだ。そうそう、課題で出たから撮っただけなんだけど。提出すると褒められたりするから、それで撮るところもあるなぁ(笑)。でも基本的には授業の課題に合わせて撮ってるぐらいなんですよ。会社の昼休みとかにね。

 

---(笑)。じゃあゼミナール初級のカリキュラムに沿って今も撮影してるんですね。

 

そうですね。いろんなところに行って撮影してますよ。ものも撮るし。日録もちゃんとやってます。カメラを持ち歩いて、ほぼ毎日、撮ってますよ。優等生でしょ?・・・なんて言い過ぎか(笑)。でも授業を休んだことないんですよ。

 

---いやいや、優等生ですよ!プラス皆勤賞ですもん!エライ~!!

 

そう、だからね、提出するプリントがじたばたしても間に合いそうもなくて、デジタルに転向したんです。

 

---確かに自宅で好きな時間にプリントができるのは大きいですもんね。教室の暗室に通うのもやっぱり大変だし・・・。

 

実は暗室は自宅にあるんですよ。

 

---え?!そうなんですか??

 

でもね、シンクに酸がこぼれたのかなぁ・・・錆びちゃって。それから使用禁止に(笑)。

 

---(笑)。錆びちゃうんですよね~・・・。それでデジタルコースも受講したんですね。どうでしたか?

 

講義はよかったですよ。ノートがとても役に立ってます。実習はプリンターの待ち時間が長くて、結局家での作業が多くなりましたけど・・・。

 

---そうでしたか。それは改善しなければいけませんね。ありがとうございます!・・・プリントは上達しました?

 

・・・と、思われるといいんですけどね。

 

---デジタルにした時点で「カラー」っていう選択肢もあったと思うんですけど、由利さんはモノクロなんですね。

 

プリントを効率化するためにデジタルを選んだだけだから、カラーっていう考えはなかったですね。それに僕は漫画の編集を仕事にしていて資料写真を撮ったりするんですが、その時はモノクロなんですよ。漫画って1色のことが多いでしょ?だからモノクロで撮るんですよね。

 

---漫画の編集ですか?!わたし漫画大好きなんですよ~!!いい歳なんで、あんまり大きな声で言っちゃいけない感じだけど(笑)。

 

いやいや、いいじゃないですか。ありがとうございます(笑)。

 

---よかった!これからは大声で言っちゃいますね(笑)。でもそう言われてみれば、漫画ってほとんど1色ですね。

 

そうなんですよ、漫画はもともとペン画ですから。資料もカラー写真だとこれが黒で、ここが濃いグレーでとか、頭の中でモノクロに変換しなきゃならいんでかえって不便なんです。だから資料写真といえば、キャビネの白黒でした。そうやってモノクロを見慣れているっていうのもあるし、年代的に家族写真なんかはモノクロなんだよね。昔は家族写真といえば写真館に行ってモノクロで撮ってもらった。それで写真=モノクロのイメージが強いんでしょうね。

 

---確かに昔はカメラって今みたいに簡単に手に入るようなものじゃなくて高級品だったから、何かの折に写真館へ行って記念写真を撮る・・・っていうのが、普通でしたよね。

 

そうそう、1年に1回とかね。それでまぁモノクロで撮ってるわけなんだけど、モノクロにすることで余計なものが削ぎ落とされて、なんというか・・・一種のファンタジーだね。

 

---あ、それは解ります。普段見ている色がなくなることで、別世界になるというか。そういう感覚・・・。

 

そうだね。だからおもしろいのかな。でも「構図がダメ」っていうのが、目下の悩みで・・・。

 

---「絵作りするな」ってやつですね(笑)。

 

漫画って「構図」で出来てるんですよ。手前にこれがあって、中心はこれで、背景はこうなって・・・という具合に。ずっとそれをやってきたから、それを否定されるとどうしていいかわからない。「僕の40年はなんだったんだろう」って思っちゃったりして(笑)。

 

---(笑)。まさに対極にありますからね~。

 

そう、全く違う。

 

---でも真逆にある写真を勉強し始めたのはどうしてですか?

 

せっかくカメラを持ってるからっていうのもあるんだけど。編集者って「コピーライト」がないんですよね。

 

---コピーライト?

 

つまり「自分の作品」が。

 

---あ、なるほど!どんなにがんばっても、漫画家さんの作品として世に出ますもんね。

 

だから、自分の作品が欲しくなったのかな?僕も表に出よう!って思ったのかもしれませんね。

 

---なるほど・・・なんだか解る気がします。

 

でも最初は3ヶ月だけちょこっと、なんて思ってたんですよ(笑)。でももう3年。

 

---ゼミナール初級も3回目で、当初の予定よりずいぶん長くなっちゃいましたね。

 

ゼミナール初級がいいんですよ。強要されて撮る方が好きなんで。ゼミに行ってカリキュラムがなくなって、自己管理になったらやらなくなっちゃいそうで。

 

---それはそうかもですね。ゼミでモチベーションを保っていくのは大変だと思います。

 

そうだよね、やっぱり「お題」がある方が、習いやすい。

 

---みんなそこで結構苦労してるんじゃないかなって思いますね。

 

やっぱりなぁ・・・あと僕が続いているのは中村先生の歯切れの良さっていうのがあるんだよね。写真をパッと見ていいか悪いか、どんどん分けていっちゃう。先生が有名なのかとか写真界でどうなのかとか僕は全然知らないけど、とにかくあれはすごいと思う。

 

---確かにすごいと思います。

 

それに、中村教室は私塾っぽくていいよね。やっぱり中村先生がいて「中村教室」でしょ。あの落として上げるあたりとかってもう「芸」の領域だよね(笑)。

 

---芸(笑)!

 

そうだよ、あれは「芸」ですよ!「中村芸」を堪能してます(笑)

 

---上手い(笑)。でもなんだか楽しそう。

 

「テーマがみつかったら、たいしたもんだ。」って言うでしょう。僕はたぶん自分では見つけられないと思うし、それでいいかなとも思ってます。 技術的にも背景や空間を入れて撮ると、構図になってしまう。どうしたらならないのか解らない。でもそうやって、すぐにできないことっておもしろいでしょ。「さがしものは何ですか~♪」ですね(笑)。

 

---(笑)。ゴールがないですからね~。

 

まぁ、でも子供が砂場で遊んでるみたいなもんですよ。

 

---お砂場遊びですか?(笑)

 

うん。でも「しっかり」「ちゃんと」遊んでますよ(笑)。

 

聞き手:木下マリ子

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