ボイス 受講生の声
VOICE vol.54
三原 理志 Tadashi Mihara 2008年中村教室入学 / ゼミナール初級コース在籍

―――三原さんとはほぼ「はじめまして」ですよね。

 

ああ、そうですね、はじめまして。平日はなかなか来れないので・・・。

 

―――お仕事お忙しそうですもんね。

 

毎日終電近くですね。だから写真は土日にしかできないんですよ。

 

―――毎日ですか?それで写真もやって、よく体もちますね。スゴイ!

 

そんな生活だからかえって頭を切り替えるのに写真はちょうどいいんです。それに今は前の部署よりはきつくないし・・・。

 

―――えぇ?!もっときつかったんですか?お仕事は確か・・・公務員さん。

 

そうです。ただ前の部署が激務過ぎたんですよね。時期的にもいろいろあった頃だったから、対応に追われていて仕事を始められるのが夜からだった。そこから3時ぐらいまでやって、タクシー帰りみたいな毎日で。仕事以外のことやっていないとバランスも取れないし、気が狂っちゃう(笑)。

 

―――ひぃ~・・・わたしなら3日でダウンだ(笑)。やっぱり霞ヶ関は忙しいんですね。お疲れさまです!!

 

いえいえ(笑)、しょうがないんですよね~。

 

―――でも何で「仕事以外の何か」で写真だったんですか?

 

もともと散歩が好きで、40キロとか50キロ歩いて・・・。

 

―――・・・50キロ?それ、お散歩の域超えてると思うんですけど・・・。

 

そうですか(笑)?一度水戸から杉並の自宅まで歩いてみようと思ってやってみたんですけど、さすがに1日じゃ着きませんでしたね。

 

―――みと?「みと」って水戸納豆の「みと」ですか?

 

はい、そうです。

 

―――・・・なぜに?

 

なぜって言われると・・・(笑)。もともと行ったことのないところへ電車で行って、歩いて家に帰るってスタイルだったんですよ。それで水戸から杉並ってどのくらいで着くのかな?って。思ったよりかかって30時間ぐらいでしたね。

 

―――30時間?!歩きっぱなし?

 

いやいや、途中で寝ましたよ。

 

―――あぁ良かった。宿とれたんですね。

 

いや、道端で・・・。寒かったですけど、11月だったから。

 

―――・・・・・・・・。

 

・・・・・・・。

 

―――まさか仕事も歩きで行ってるんじゃ・・・?

 

さすがに電車です(笑)。

 

―――いや~良かった(笑)。でも三原さんの印象がすっかり変わりました(笑)。30時間も歩くなんて、普通できませんよ。たぶん・・・。

 

あ、でも楽しくもなんともないですよ。ひたすら国道を歩いてるだけで、景色も変わらないし。歩くだけで後に何も残らない、強いて言えば自慢話になるぐらい(笑)。だから散歩プラス何かをやりたかったんですよね。写真は時々撮ってたんで、そっか写真を勉強しようって。

 

―――確かにそれだけ歩いたらたくさん撮れそう。

 

ただ今は撮影しながらだから、数キロ~10キロぐらいしか歩けませんね。ゆっくり歩かないと見過ごしちゃうから。

 

―――そうですよね。撮影しながら歩くのって、時間かかりますもんね。写真を見せてもらっていると郊外が多そうですが、 やっぱりそういうところを歩くのが好きなんですか?

 

そうですね、都内よりは郊外ですね。都内にあまり興味がわかないというか・・・でもこの写真は四国です。

 

―――おぉ、四国!旅行か何かで?

 

はい。去年のゴールデンウィークにまとまった休みがとれたんで、車に布団積んで半周してきたんですよ。

 

―――えーと、布団?

 

あ、はい。車に布団敷いて道の駅で寝て、電車で移動して撮影して、また車に布団敷いて道の駅で寝る・・・を繰り返して。

 

―――三原さん・・・やっぱり第一印象とは全然違う!すごく綿密に計画を立てて旅行とかしそうなのに、ワイルドだな~(笑)

 

いい加減なんですよ(笑)。とりあえず車に荷物積んじゃえば、みたいな感じで。この四国の旅も最初は目的地すら決まってなくて。「そろそろ瀬戸大橋過ぎちゃうから、四国でいいかぁ」で決めたんです。九州まで行ってみてもいいかなとも思っていたんですが。

 

―――ほえ~(驚)。まぁでも、どうでしたか?四国。

 

おもしろかったですね~。やっぱり関東とは廃墟とかの寂れ具合が違いますよね。ゴルフ練習場が廃業してて、そこに動物が住んでたりして、一緒に遊んでみたり。写真撮らせてもらったり。

 

―――それは楽しそう!でもいっぱい撮ると、その後の激務の中で現像・プリントが大変だったんじゃないですか?

 

そうですね。撮影が一番楽しいので・・・暗室はたいへんですよね。特にフィルム現像は・・・あんまり好きじゃなくて(笑)。

 

―――(笑)。それだけお仕事がハードだったら、デジタルを考えたことはないんですか?明室でできるから準備に時間とられないし・・・。

 

デジタルには憧れるんですけど、・・・無理ですね。やろうかなって思ったこともあったんですけど、環境を整えるのも大変だし、整えた後でそこまで突き詰められるのか?って考えると無理だなと。ものすごくアナログ人間なんで、銀塩は好きだけどデジタル関係は苦手で。それに毎日仕事でパソコンを見続けているから、ヒストグラムとか勘弁してくださいって感じです(笑)。

 

―――グラフ見てる気分になっちゃうかも(笑)。仕事でパソコン使って家でも・・・はイヤ、って人多いですよね。気分転換できないみたいですね。パソコンは仕事だけで十分!って。

 

それにCFカードに写真が入ってるっていうのが信じられない。フィルムみたいに形が残らないと信用できないっていうか・・・。味気ないっていうか。

 

―――それは分かります!

 

でも・・・最近ペースが崩れてきつつあるので、ちょっと考えないといけないんです。

 

―――ペース?

 

2週間に1回授業出て、日曜に撮影して翌週の土日で現像プリントっていうペースなんですけど、それが今の時期忙しいのもあってできなくなってきてるんです。実は入門コースの時から授業を休んだことがなくて・・・これができなくなりそうなんです。

 

―――皆勤賞ですか!すばらしい~!!

 

そうなんですよ(笑)。でもここのところプリントが出来なくて、少し前のを小出しに授業に出してる状態で(笑)。このままだと作品がなくなって、授業を休んでしまいそうなんです。

 

―――真面目だなぁ・・・。えらいなぁ・・・。

 

そういうとこだけ完璧主義なんですよね。だから春からゼミナールに行くか(ゼミは月1回の授業、ゼミナール初級は月2回の授業です)、いやでもそんな不純な動機でゼミに行っちゃいけないとか・・・悩んでるんです。

 

―――なんとも言えないですけど・・・写真が続けられる、つまり撮影してプリントするというサイクルを続けられる環境を選択していくのもアリだと思いますよ。まずはやっぱり継続して撮って、プリントしてっていうのが大事ですもんね。

 

そうですよね~・・・どうしようかなぁ。

 

―――まぁでも・・・やっぱり三原さんも写真が好きなんですね。激務の中それだけ写真を続けて、また真剣に考えてるんですもんね。

 

写真を始めて平凡な毎日が新鮮になったんですよ。散歩して風景を見ていたけど「普通の目」で見てた。よく見かける平凡な景色もおもしろいんだなってことが分かって、世の中の見る目が変わったんです。これはすごく衝撃で、自分の中では革命的なことだったんです。

 

―――革命的!

 

ちょっと恥ずかしい言い方だったですかね(笑)。一般的には理解されないことが多い写真表現だからきっと写真を人に見せても「何これ?」って言われると思って、他人には写真を見せたことないんですけどね。だから何をやっているのか理解されずに「あいつは週末暗い部屋に篭ってるらしい」って話に周りではなってるみたい(笑)。

 

―――間違ってはないんですけどね(笑)。ちょっとニュアンスがね(笑)。

 

ですよね(笑)。でも「綺麗だね」って言われて終わるよりは「何だこれ?」って言われる写真の方がずっといいなって思うんです。

 

―――何だ?って疑問を持つってことは「惹かれる何か」があるってことだし。見てくれる人に考える余裕を与えますよね。ただ「暗い部屋に篭ってる」の誤解は解いたほうが良いかと(笑)。

 

なんかジメジメしてそうですもんね(笑)。暗いっていうか。まぁでもホントに仕事と写真しかやってないんで、もうちょっと社会とコミュニケーションもとらなきゃなって最近は思ってるんです。

 

―――友達と遊んだりしないの?

 

そういえば、ほとんどないんですよ。最近・・・。やばいですよね(笑)

 

―――じゃあ春からのペース作りに月1回は友達と遊ぶ日!を作ったらどうでしょう?(笑)

 

そっちも努力してみます(笑)。

 

聞き手:木下マリ子

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