ボイス 受講生の声
VOICE vol.48
船木 恵司 Keiji Funaki 2007年中村教室入学 / ゼミナール在籍

―――あ、来た来た!早速始めましょう!ほらもうスタジオのセットもしてあるし。

 

うわ・・・ちょっと、なんか緊張するんだけど・・・。

 

―――大丈夫、撮影はすぐ終わるから!・・・船木くん、スゴイ焼けてる!夏満喫って感じ。

 

トルコ行ってきたんですよ。毎年恒例行事なんだけど、お盆休みは男3人で海外に行くんですよ。で、今年はトルコ。

 

―――いいな~!なんでトルコに行ったんですか?

 

それはフリースローで(笑)

 

―――フリースロー??

 

うん。フリースローを3人でやって、ゴールした人の行きたいところに行くわけ。それで今年はトルコに決まった。

 

―――その決め方楽しいね(笑)。楽しかったですか?

 

おもしろかったんだけど、疲れちゃった。ツアーとかで行かないで自分たちで全部手配するから、移動とか自転車こいで隣街まで行ったり・・・。

 

―――それは疲れちゃうかも(笑)。写真はたくさん撮れました?

 

今回はモノクロフィルム持ってったんだけど、あんまり撮れなかったなぁ。疲れちゃって。

 

―――あれ?フィルム?デジタルじゃなくて?

 

ほら、飽きっぽいから(笑)

 

―――(笑)。でも今回写真見せてもらって、何だか吹っ切れたのかな?って思ったんですが。

 

えーそうかな?そんなこともないけど。

 

―――ちょっと前だけど、いろいろ悩んでたような・・・。

 

あープリントでしょ?

 

―――そうそう、それも含めて。今回はやるぞ!って感じになったのかなぁと。

 

いや全然!フツーに、いつも通り・・・。

 

―――すごい気合入れてたって誰かが言ってたぞ!  by中村先生

 

―――やっぱり(笑)

 

そんなことないって!えー誰が言ってたんだろ(笑)

 

―――でもまじめな話、ちょっと何かが変わった気がするんですが。

 

んー・・・何も考えてないんだよね。っていうのが、変わったといえば変わったのかなぁ。

 

―――何も考えてないとは?

 

とにかく撮って、そのなかに1枚いいのがあればいいかなって。もちろん教えられたことをベースにしながら撮ってはいるけどね。前は何とっていいか分からないし、何としてでもいい写真が撮りたいって思ってた。撮れなかったり、「上手くなった」と自分で思えるような成果がないと凹んでたけど、今は撮れなくてもいいやって思って。そんなこと考えてもしょうがないって。まぁ、それが良かったのかよくわからないけど。

 

―――吹っ切れたのかも!でも相変わらず、プリントは嫌い?

 

銀塩はやっぱり嫌い。デジタル始める前は家で暗室作ってプリントしてたけど、とにかく時間がかかって。

 

―――でも時間的なことを言えば、デジタルも同じぐらいかかりますよね?

 

でも銀塩は薬品作ったり準備に時間がかかるし、後片付けも面倒だから、そのまま次の日まで放置してたりして部屋がめちゃくちゃになったりして、それもスゴイ嫌だったんだよね。

 

―――ああ、準備は確かに時間かかりますね。デジタルだとパパッとやって、サッと終われる。だからデジタルだと面倒くさくなく、結構できたりするんだ。

 

いや、デジタルでもそんなに真面目にやってないですよ。結構テキトー・・・。パソコンに向かうから酒飲みながらやったりとか・・・。

 

―――コラッ(笑) お酒はダメでしょ!何がなんだかわからなくなっちゃう!

 

そうだよね(笑)。でも、途中でやめちゃうから。1日で終わらせないで、もう今日はいいやーって次の日とかにやったりしてますもん。

 

―――え~気にならない?!わたしは一気にやってしまうタイプなんですけど・・・。

 

気になるって、どんなふうにプリントで出てくるかってこと?

 

―――そうそう。気になるでしょ?

 

全然。だいたいプリントって捨てちゃうし・・・。

 

―――えっ?!捨てちゃう?!

 

え、やっぱおかしい?!みんなにも「何で捨てるの?」って言われるんだよなー。

 

―――そりゃそうですよ。後から見たいとか、愛着とかないんですか?

 

だってデジタルだからデータ残ってるし、もう一度プリントすれば同じのが出てくるでしょ。だからまたプリントすればいいやって思う。銀塩だとそうもいかないけど。たくさんプリントがあると部屋も散らかるし。愛着は「撮った時」にあって、プリントそのものにはないなぁ。

 

―――・・・ニュータイプですね(笑)。最終的にはプリントで見せる・見ると思っているわたしとしては、なぜ船木くんは写真を撮っているか?という素朴な疑問がわいてきたんですが。

 

え?なぜって・・・難しいな。もちろん写真はおもしろいですよ。撮ってる時が一番おもしろいんだけど。なぜかって言われると、何て言ったらいいか・・・今撮ってる写真が自由になれてないからかなぁ。

 

―――自由になれてない?

 

最初、中村教室で教えてることに反抗して写真撮ってたんですよ。でもそれを見せるたびに「ダメ、ダメ」って言われて。じゃあって、ちゃんと教え通りに撮り始めて、それから本当に基礎が大事なんだって分かって。それからずっと「撮影行くぞ!」って時にしか撮ってなくて。

 

―――???

 

んーなんか「撮りに行って撮る」っていうのはラクでしょ?ひたすら歩いていれば、何かしら撮れるし。これも最初は楽しかったんだけど・・・もっと自由でいいのかなって思った。もっと身近で、わざわざ撮りに行かなくても撮るっいうか。それに、どれもこれも似た感じの写真になっちゃって、つまんないなって。それで撮れなくなったら、苦しくなっちゃって。

 

―――つまり「生活の中にカメラを入れる」ってことですね。

 

あ、そうそう。でもなかなかそれができなくて。最初はカメラを普段持ち歩いてるだけで満足してた。でも遊んでる時に撮ってみたら、わざわざ撮りに行く時間もかからないし、外にも出れるし良かったんだよね。撮影行くぞって時は一人だけど、遊びだと友達一緒だし。

 

―――寂しがり屋さんだな~(笑)

 

そういうわけじゃないけど!撮影は本当は一人のが良いんだけど・・・やっぱりね(笑)。そういう中で撮ってみたり、人を撮ってみたり、ご飯作ってる最中に撮ってみたり。何もないようでも、よく見るとあるんだよね、撮るものが。それで普段の生活の中でも、遊んでても、カメラがあれば撮れるって思った。

 

―――なるほど、それは一歩先に進んだってことじゃないですか。話の内容はなんか、写真に熱い感じなんだけど、どこか冷めてる感じがしちゃうんだけど・・・なんかクールというか、客観的というか。

 

あーそれは「発表したい」とか思ってないからじゃないかなぁ。

 

―――全くないんですか?

 

前は思ってたんですよ。でも今は全然。「発表したい」が結構プレッシャーになってたからなぁ。そういうふうに、たくさん考えすぎてすごく苦しかったんだけど、今は発表も考えてないから、すごいラクになった。前は撮ってもいないのに考えすぎていたんだけど、そんなのバカらしいやって。たくさん撮って、数ある写真の中から選ぶ時、その時に悩めばいいんだって。

 

―――確かに!考えすぎるとシャッター切れなくなる・・・。

 

でしょ?だから2年、3年と先に発表できる写真がたくさん撮れるようになってて、そういう機会があったらその時悩めばいい。それに今はもっといろいろなものを撮れる自分になりたいですね。いつでもどこでも撮れるように。

 

―――ん~船木くんがマジメに思えてきた(笑)

 

マジメだからなかなか撮れないの(笑)!

 

聞き手:木下マリ子

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