ボイス 受講生の声
VOICE vol.45
杉山 栄二 Eiji Sugiyama 2006年中村教室入学 / ゼミナール初級在籍

―――こんばんは。作品見せていただいたんですが・・・この方は息子さん?

 

そうですよ。

 

―――やっぱり!そっくり(笑)

 

似てるかなぁ?!

 

―――すごく(笑)お子さんはおひとりだけですか?

 

もうひとり、次男が。

 

―――でもご長男しか写ってるのないですよね。

 

次男は照れ屋で、カメラ向けると笑っちゃうんだよね。これやっちゃダメ!っていうのを全部やるから、いい笑顔だなぁと思っても、作品にはならないの。ほら、ピースしちゃったり・・・(笑)

 

―――あ、それは・・・ダメですね(笑)逆にご長男はわりと撮らせてくれるんですね~。

 

いや、なかなか撮らせてくれないんだよね。だから家族旅行に行った時に撮るの。そういう時だと撮りやすいでしょう。

 

―――ご家族で旅行?!仲良いんですね~!

 

そう?行くでしょ?

 

―――いや~わたしは中学生ぐらいまでだった気がします。

 

そっかぁ、うちは小さい時にあまり旅行に行かなかったんだよね。大きくなって、時間もできて余裕が出てきてから、行くようになったんですよ。まぁブツブツ言いながらも一緒に来てくれてますよ(笑)

 

―――で、その機会に撮っちゃう(笑)・・・そういえば、これデジタルですよね?いつから始めたんですか?

 

ちょうど1年ぐらい前ですよ。ほら、デジタルの特別講義があったでしょ?あの日から。「よーし!デジタルやるぞー!!」ってパソコンやらプリンターやら買って始めたの。

 

―――あ~あの日からか~!でもどうしてデジタルに?

 

デジタルだとフィルムと違って、少しの時間が有効に使えるでしょう。例えば、ここの色もうちょっとだな~って時に、今日はとりあえずここで置いておいて、明日また途中からやろうっていうのができる。途中から、ってフィルムだとできないからね。

 

―――確かに、時間的なものはだいぶ違いますよね。

 

それとね、フィルムの時は金曜日の夜中から明け方まで暗室に入って、次の日の朝から撮影っていう生活だったんです。やっぱりこれはキツイよね。それに夜中にプリントしていて「よくできたな」って思っても、朝見るとすごく濃かったり・・・。どうしてもフィルムは時間がかかるから、余裕ができたらやろうかなって思っていてね。今は数をこなすことで諧調を見れるようになればなって思ってるんです。

 

―――ひーキツイ・・・それでデジタル。

 

うん、でもフィルムをスキャンして、デジタルプリントしてるんだけどね。

 

―――あ、そうなんですね。じゃあフィルム現像はやってるんだ。

 

そうそう。最初はデジカメで撮ってたんだけどね。やっぱりデジカメだとプリントした時の諧調が出ないよね。ほら、こういうところとか・・・。

 

―――フィルムと比べると、どうしても奥行きが出ないですよね。ぺた~っとしちゃって。出すのも大変だし・・・。

 

だからさ、最初はもっといいデジカメ買わなきゃならないのかな~とか思ったんだけど、でも違う、カメラ替えてもしょうがないなって。それでやっぱりフィルムで撮って、プリントはデジタルにしたんですよ。それでもやっぱりなかなか上手くプリントできなくて、今も苦労してますよ。あとはMacに変えたでしょ。それが難しくってさ。Windowsと操作がだいぶ違うじゃない?CD出す時とか、アイコンをゴミ箱にドラッグするでしょ。えぇっ?!大丈夫なの?とか思っちゃって(笑)

 

―――わかります!ホントに消去されちゃったらどうしよう~って最初はドキドキでしたもん(笑)WindowsユーザーがMacに転向するのって大変なんですよね。逆はそうでもないみたいなんだけど・・・。

 

そうそう(笑)あとはさ、1枚の重みって言うのかな。

 

―――重み?

 

デジカメってバシャバシャ撮れちゃうじゃない?撮りすぎちゃって、一枚一枚への愛着がないんだよね。でもフィルムだとコストがかかるし、撮った分だけ作業の手間がかかるから、丁寧に撮るんですよね。実際そうやってたくさん撮ってもいいのがないし、結局フィルムの方がいいのかなって。あとは時間的なことを考えてデジタルプリントにしたというわけ。現像は1発勝負だけど、プリントは何回も焼き直しがあったりして時間がかかるからね。

 

―――デジタルはフットワークは軽くなるけど、その分軽くシャッターを押してしまいがちですよね。フィルムを使うとちょっと撮影にも緊張感がありますもん。杉山さん、でも、モノクロですよね?

 

あ、そうだね。それはね・・・。中村教室に来る前にあるカメラメーカーの写真教室に行ってたんですね。っていうのは、カメラを買ったのはいいけど何やらたくさんボタンが付いてたり、液晶画面があったり「何じゃこりゃ?」って感じで、全然使いこなせなくて結局フルオートで撮ってたからなんですけどね。そこではお花をキレイに撮りましょう、とかそういう授業とカメラの機能について学んでたんですよ。そこでお友達になった方がいてね。ほら溝上さん。

 

―――溝上さん(ゼミナール在籍中の方です)!そういえば同じお教室に行ってたって。

 

そう、仲良くなってごはん食べに行ったりとかしてたんだけど、ある日溝上さんが「中村教室でモノクロの勉強を始めた」って言うんで「じゃあ、写真見せてくださいよ」なんて話してたんです。そうしたら、まぁそういう機会が訪れて、中村教室で撮ったという写真を見せてもらったんですけどね。もう、すごく、驚いて。

 

―――そんなすごいもの撮ってたんですか?

 

モノクロで「岩」撮ってたんですよ!

 

―――・・・別に普通じゃないかと・・・。それで衝撃受けちゃったんですか?

 

それはここにずっといるからでしょ!衝撃どこじゃないよ、意味不明(笑)「キレイな花をキレイに撮りましょう~」ってやってたから、もうビックリして。なぜモノクロで岩を?どういうことだ?!なんだこれはっ!!って。

 

―――あ、そうか。わたしはそれが普通だから(笑)

 

そう、一般の基準じゃないの(笑)だからさ、これはどういうことなのか知りたい!って思って。しかもその写真を見せてもらった次の週から入門コースが始まるっていうから、これは入学するしかない!と。

 

―――それで中村教室に(笑)わかりました?岩・・・。

 

いやいや、分からないから今も在籍してるんですよ(笑)分かったらホッとするんだろうなぁ。

 

―――(笑)じゃあ写真を続けてる理由は、やっぱりそのことを理解したいから?

 

そうだね、もちろんおもしろいんだけど・・・写真表現はすごく難しい。中村教室に来る前に習ってた写真は「花はキレイだから、キレイに撮ればいい」だから、すごく明快なんだよね。だけど写真表現はそうじゃないでしょう。だから難しいんだけど、少しずつ分かってくるのがおもしろいですよね。例えばさ、ゼミナール初級を何度も受講してると、何度も同じ場所へ撮影実習に行くわけでしょう。だけど半年前に行ったときと、今と、きっと次は見る目が変わってるんですよ。今までは気づかなかったものが見えてきたりするんです。そうやって、少しずつ。

 

―――そうですね、難しいから少しずつ。でもその少しずつがいいところでもあるんだけれど。

 

あとはね、中村先生の写真に対する姿勢ですよね。写真に対する想いが一貫してるでしょう。僕たちがふらふらとあっちこっち迷って行ってしまっても、ちゃんと補正してそれぞれの個性を見出してくれる。だからここで何か答えを見つけられるんじゃないかと思うんだよね。写真学校は数多くあるけど、こういうふうに写真を教えてる学校はないと思いますよ。それに写真を通していろんな人との出会いがあって、楽しいし。

 

―――ありがとうございます!わたしもこの仕事していて、本当にいろんな方とお話する機会があって楽しいんですよ。写真やってる人って変わってる方が多いですけどね(笑)そこがまたおもしろくて。

 

そうでしょ~。ここの仕事はレアでしょう(笑)

 

―――わたし自身も今の家に越してきた時は「変人だから話さない方がいい」って近所でウワサだったらしくて、ビックリしましたよ。それ聞いたときは。わたしのどこが?って(笑)

 

(笑)何やってたの?

 

―――短パンはいて、タンクトップにビーチサンダルで、メガネかけて、一眼レフ首から下げて、近所を撮影してただけなんですけどね。

 

キレイな花でも撮ってた?

 

―――撮ってないですよ~・・・あ!

 

ね、普通の感覚で見たら「変人」だよ(笑)何撮ってるのかしら?あの人ってことになるでしょ、普通は。

 

―――なんで変人って言われるんだろう?ってこの何年か分からなかった答えが、今!!!

 

よかったね~(笑)

 

聞き手:木下マリ子

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