VOICE vol.38
西田 真実子 Mamiko Nishita 2006年中村教室入学 / ゼミナール初級在籍

―――お待たせしました~。

 

よろしくおねがいします~。今日はできるだけ関西弁で話します。

 

―――え?!関西出身?どこ?

 

兵庫です。

 

―――見えないなぁ・・・、関西人に。

 

よく言われます。

 

―――すごいおっとりしてますもんね。でも関西弁になるとやっぱ早口なの?

 

ゆっくりな関西弁です(笑)たまに俊敏に動くと「えっ?」って言われる。早く動けるやん!みたいな・・・。

 

―――やっぱりゆっくりなんだ(笑)でもなんで今日は関西弁で?

 

関西弁じゃないと、3割ぐらいウソついてる感じがするんですよ。なんとなく「いい子」なフリっていうか。

 

―――そういうもんなのかぁ~。わたしにはいわゆる田舎っていうのがないので、方言とかすごく憧れるんだけど・・・。

 

でも、関西人嫌いな人いますよね?電車の中とかで「関西の人ってどうなの」とか言ってるの何回か聞いたことあるし、この前もレジで怒ってる人がいて、その人関西の人で・・・「またイメージ悪くなるわ。やめて~」って思いましたもん。

 

―――(笑)わたしは好きだけどなぁ、ハッキリしてて。大阪でも生きてける感じするもん。

 

木下さんはスーパー関西人になれますよ(笑)どっちにしても、人と話すのが苦手なんです。沈黙が苦手っていうか・・・人にあまり興味がないんですね。きっと。だから映画をみたり、本を読んだり、写真を撮ったりするのが好きなんです。言葉にしなくていいからわずらわしくないし、受け取り方も自由だし。

 

―――そういうことなんですね~。じゃあ写真もずっとやってたんですか?

 

ちょこちょこ・・・2,3回はまるかも?ってことはあったんだけど、なんとなくタイミングが合わなくて。だから中村教室が初めて。

 

―――タイミングが合ったってこと?何かきっかけがあったんですか?

 

青森の弘前にある展示を見に行ったときに、川内倫子さんの写真を偶然見て「わたしも撮らなあかん」って突然思ったんです。

 

―――え?

 

何でか思ったんですよね、撮らなきゃと。彼女の写真ってほんわかしてるのに、エグイ。うまく表現できないんだけど、胸がチクってする感じ・・・。

 

―――それは解るなぁ。わたしは怖くて見れない。

 

そう、なんか、死を感じるんですよね。

 

―――うん、わかる。それで川内さんの影響?で教室に・・・。

 

それもあるんですけど、パンフレット送ってもらって、小宮山先生の写真見てええなぁ~と思って、さらにポートフォリオに載ってた小宮山先生が「かっこええなぁ。」って思って・・・。それで2回目の授業ぐらいのときに写真の人が小宮山先生なんや~って分かって「あれ?この人?なんか写真とちゃうなぁ。」と思って(笑)

 

―――(笑)それはスミマセン!小宮山先生のあの写真って、大学生ぐらいでしたっけ??

 

二十歳そこそこ・・・。学生の時だからだいぶ前だよね。(by小宮山先生)

 

―――そりゃ違いますね~(笑) 差し替えます、スミマセン!詐欺チックな・・・(笑)

 

(笑)大丈夫です!それだけで入学したわけじゃないし!!それに今続けてるのも、合評会で増馬さん(VOICE8月号参照)の作品見たから。こんなステキな写真を撮る人がいるんやなぁって、続けようと思ったんですよ。

 

―――そうだったんですね。そういえば、どうして上京してきたんですか?

 

就職で出てきたんです。配属先が東京だったってだけで、場所は別にどこでもよくて、とりあえず会社員にならなあかん、働きマンみたいにバリバリ働かなあかんみたいに思っていて。でも「会社員生活不適合」だなって思って・・・。

 

―――「会社員生活不適合」?

 

うん、あんまり興味のないことを一生懸命やることができなくて。感情の浮き沈みも激しいし、体力ないし、飲み会キライやし(笑)

 

―――飲みか~(笑)仕事してると必ずそういう機会はありますもんね。でもわたしもダメ。

 

そう。あとはひとりで東京に出てくると寂しくて。自分の実家は普通の家族やったけど、その、ものすごく仲がいいとか仲が悪いとかそういうのもなくて、ごく普通。でも家族ってええな~って思ったら、「早く結婚せなあかん~」って。それでムリヤリ結婚したんです。

 

―――ムリヤリ結婚?!ホントに?

 

ホンマですよ(笑)渋ってる彼に「結婚したい!」と連呼して、ムリヤリ判子を押させたっていう・・・(笑)

 

―――それはすごい!おもしろい(笑)でも写真見てるとだんなさん優しそうだし、写真撮ることにも協力的ですよね。

 

そうですね、合評会を何度か見に来てるし、解ってくれてます。でも「やさしい」のではなくて、「怒らない」人なんですよ。怒るって感情を持って生まれてないのかな?ぐらい。

 

―――全然怒らない?!

 

全く怒らないですね。その代わり、他も一定なんですよ、感情が。うれしい時も。だから時々「今の感情込めて、もう一度言ってみようよ!」とかやってるんですよ(笑)

 

―――(笑)でも、やっぱりだんなさんの写真、いいよね。

 

意識して撮ろうと思ってないんだけどなぁ。ホントは物を撮りたいのに・・・。

 

―――あれ?そうなんですか。中村先生が「西田さん、だんなさん撮ってるんだよ」って言ってたけど・・・。

 

え~!だんなさんの写真はちょっとしかないのに~・・・。

 

―――それだけ、だんなさんの写真が印象に残ってるんですよ。強いってことなんだと思いますよ。

 

あ、それ合評会で言われた。「だんなさんが効いてますね~」って。

 

―――あ、やっぱり(笑)

 

それと先生に言われた言葉で印象に残っているのがあるんです。

 

―――何??

 

中村先生に「評価を求めてはいけない」って言われて、それを今も大事に思ってやっています。「表現は伝えたい、とかじゃなくて、誰かひとりでも自分の表現に共感してもらえばいいなって思ってやるもの」だって。

 

―――つい評価を求めてしまいがちだけど、それは大事なことですよね。

 

そう。だから褒められなくても、それだけが全てじゃないと思って作品作りをしてるんです。あとは先生の言葉が救いになったことがあって。

会社に向いてない自分はどうしようもない、と思ってるときの授業でのことなんですけど・・・。クラスメイトの写真を見てどう思うか?って聞かれたんです。その人は自分の家の写真を撮っていて、それを見たら「今わたしはだんなさんと暮らしてはいるけれど、元の家族はバラバラなんだ・・・」と思ったら、「うらやましい」って気持ちが。それを先生に伝えたら「その感情を大切にしていった方がいいよ。」って中村先生に言われたんです。それを聞いて「わたし生きてていいんですね」って思いました。

 

―――自分のマイナスな部分を肯定してくれた・・・。

 

そうなんかも・・・これでええんかなぁって。でも感情の起伏は写真を始めてから落ち着いてきたんですよ。今まで気持ちを吐き出す場所がなかったのかも。写真で吐き出してる感じ。

 

―――う~ん、解る!・・・話戻っちゃうけど、スゴイいい人と結婚しましたよね~。うらやましい!

 

うん。怒らないし、家事もやってくれるし、写真も撮らせてくれるし。でも指輪もらってないんですよ。

 

―――結婚指輪?

 

そうそう、買おうね~って言ってる間に年月が・・・(笑)

 

―――じゃあ、スイート10で!

 

そうですね~!

 

聞き手:木下マリ子

ボイス 受講生の声

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