ボイス 受講生の声
VOICE vol.28
高瀬 陽子 Yoko Takase 2003年中村教室入学 / ゼミナール在籍

―――あれ~?!ダンナさま、お久しぶりですね!

 

連れてきちゃった(笑)

 

―――わぁ、何年ぶりだろう~(ダンナさまはOBです)。・・・じゃあ今日は一緒によろしくお願いします。さてさて、この作品の中に高瀬さんのお子さんは・・・?

 

いません。

 

―――え?お子さんを撮ってるのかと思ってました!

 

こんなにちっちゃい子たちはもういないですよ(笑)

 

―――そうだったのか~・・・あれ、そうするとこの子たちは?

 

学校が終わってから、午後の6時まで子供たちのお世話をする「はまっ子ふれあいスクール」っていうのが、横浜にあるんですね。私、そこで先生をやってるんですよ。で、そこに集まる子供たちなんです。

 

―――学童保育みたいな感じのものですか?

 

学童保育っていうか・・・似てるんですけど、お母さんがおうちにいても参加していいんですよ。ちょっと遊んで帰ったりしていいんです。小学生なら希望すれば誰でも。無料だし。

 

―――それ、スゴイですね!そんないい制度が横浜にはあるんだ。・・・あれ?私も小学校は横浜だったんですけど、そんなのあったかなぁ・・・。

 

いや、結構最近できたから、なかったと思う。

 

―――やっぱり。「はまっ子ふれあいスクール」みたいのがあったら、ママたちはすごく助かりますよね。・・・だから、いつも午後はお仕事って言ってたんですね。

 

そうなんですよ。

 

―――この仕事の時に撮ってるんですね。

 

ううん。仕事中はカメラ持っていかないんですよ。やっぱり、ちゃんと子供たちを見てなきゃいけないから。だから仕事が休みの日に、子供たちが学校終わってから遊びだす時間に合わせてカメラを持って出かけるんです。

 

―――あ、そうか、何かあったら困りますもんね。

 

カメラをずっと首から下げてるのも、ちょっとあやしいしね(笑)

 

―――確かに(笑)それにしても自分の子を撮る人は多いけど、よその子をこんなに撮るのは珍しいですね。

 

そうかな?自分の子供はぜんぜん撮らないですね。子供の体育祭とか行って、20本ぐらい撮りまくるんだけど、そのうち自分の子供の写真は2,3枚ぐらいしかないんですよ。あとは全部よその子。

 

―――2,3「本」じゃなくて、「枚」ですか?少ないなぁ(笑)

 

うん、「枚」です(笑)うちの子が小さかったとしても、よその子を撮るだろうなぁ。

 

―――夫婦とか兄弟とか子供とか・・・「家族」のように、近い人を撮るのは撮りやすいし、撮る人も多いですけど、こういうふうに他人、よその子を撮るのは難しいですよね。

 

家族か~撮らないですね~。

 

―――ダンナさまとか・・・。

 

撮らないね~(ご夫婦で・・・笑)

 

―――なんでよその子なんでしょうねぇ・・・。

 

うちが女の子だけだからかな。男の子を撮りたくなるんですよね。あとはね、子供っておもしろいんですよ。「かわいい」の前に「おもしろい」んです。それに子供の気持ちがわかる、・・・って言ったら偉そうですけど、わかるんですよ。だからなんだか同じレベルでいられるっていうか・・・。そう!同じレベルなの(笑)

 

―――同じレベル(笑)!写真を見てると遊んでる中に入って撮ってる感じですよね。

 

カメラを持ってるとね、子供たちが集まってくるんですよ。「仕事サボってる~」とか言われて。「今日は写真の日だから」って答えて。「カメラマンだ!」「はまっ子の先生だ!」とかって呼ばれて、わ~っと集まってくる。ちょっと声をかけて、撮れる状況になるまで待つんです。

 

―――「撮って~!」とか言われませんか?

 

言われるけど、そうやって撮っても作品にならないんですよね。だからしばらく落ち着くのを待つ。

 

―――子供たちを撮るのはおもしろいけど、親御さんたちに「何してるの?」みたいに見られたりしません?

 

あんまり言われないけど「写真学校で勉強してて・・・」と身分をちゃんと説明すれば大丈夫かな。あとは撮ってる時に「何してるのかしら・・・?」みたいな視線を感じたら、撮り終わった時に「○○ちゃんは、今日ははまっ子休みだっけ?」とかたくさん子供に話しかけるんです。よく知ってる間柄ってことが分かれば、見ている方も安心するかなと思って。

 

―――あ、そうかも。知ってる人に撮られてるなら安心ですよね。知らない人だと「それ何に使うの?」みたいなことになっちゃいますし。

 

そうそう。子供でも「その写真何に使うの?」って聞く子もいるし。「写真を習っていて、先生に見てもらうんだ」って簡単には説明してるんですけどね。でも子供たちは意外に写真のその後の行方について、気になる子は少ないですよ。その時は「ちょうだい」とか言うけど、その場だけで、あとはどうでもいいみたいですね。だから写真はあげてないんですよ。

 

―――子供って不思議ですねぇ・・・。そこがおもしろいんだけど。

 

でもね、本当は写真をあげたいと思ってるんです。たくさん撮ってるから、近所で展示して見てもらいたい。それで先生とも話したんですけど、撮らせてもらった子たちのご家庭へ行って「展示させてください」と言いに行く。見てもらったら「あの人はこういうのを撮っていたんだ」っていうのが分かってもらえると思うんです。それで、写真を渡せたらなって。

 

―――それはいいかも!

 

子供って2~3年で変わっていくでしょ。それを記録に残していってあげたいんです。今撮ったものをその都度あげていくこともできるけど、いわゆる「ニッコリとした、かわいらしい」表情を撮ってるわけじゃないので、もらった方も「??」って感じだと思うんですよ。でも何年も経った時に見たら、きっと違う。「撮っておいてもらって、よかった」と思ってもらえると思うんです。だからいつか発表できる時まで、写真をあげないでとっておいてるんです。

 

―――あ、なんか、すごくスッキリしました。高瀬さんがどうして子供たちを撮り続けるか・・・それがハッキリ解りました!確かにこういう写真を少し成長してからまとめて頂いたら、すごく嬉しいと思う。

 

うん、それが、本当にやりたいことかもしれないな・・・。

 

―――そっか~。銀塩の道具も減ってきて大変ですけど、続けてほしいです。

 

そう!買いに行くたびに値段も上がってるし、在庫もなかったりして。大好きだったポストカードの印画紙がなくなっちゃったんですよ。

 

―――え!ホントですか?!あ~かなりお世話になってたのに・・・。

 

ね~・・・。でもね、今の子たちはシャッターを切るとすぐに「見せて、見せて」って言うんですよ。

 

―――・・・?あ!もしかして・・・・!

 

そう、デジタルカメラだと思ってるんですよね。撮ったらすぐ見れると思ってるの。

 

―――もしかして「フィルム」を知らない子もいるんじゃ・・・?

 

いるいる。モノクロの写真を見ると「何で色がないの?」って聞くんですよ。「昔の写真みたい」っていう子はまだ、フィルムのこと知ってるけど・・・。そういう子に「よく知ってるね~」って褒めてあげると、すごい喜ぶんですよ。

 

―――うわぁ~そういう世代なんですね!なんかジェネレーションギャップ・・・。今の子は最初から写真はデジタルなんだ~。

 

私なんか小学校の低学年ぐらいはモノクロだった。だからモノクロは懐かしくて。それに子供の写真は色がなくてもいいって思って。なんでもシンプルなものが好きなんですよね。だからモノクロはやめられない。暗室も作っちゃったし(笑)

 

―――それって常設の?つまり、暗室のためのお部屋があるってことですか?

 

そう!作っちゃったの~。

 

―――すごいなぁ・・・それじゃあやめらんないですね(笑)

 

やめたら即、物置になっちゃう(笑)

 

―――なるなる(笑)でも高瀬さんも長いですね。最初はダンナさまが先に入学したんですよね。

 

そうそう。もともと写真は撮ってたんですけどね。一緒に暗室に入って、手伝いしてたらおもしろくって、それで自分も。それからもうすぐ5年です。

 

―――そっか~まだまだ続きそうですか?

 

もうそんなになるかぁ~!高瀬さんも。(by 中村先生)

 

やめれない。この写真もまだまだだし。もっと子供たちを撮っていたいし。暗室つくっちゃったし。

 

―――あ、そうだった(笑)

 

・・・先生、うちの引伸ばし機買い替えようと思うんですけど・・・(by 高瀬さんのダンナさま)

 

そうだな~お奨めはこれ。あのお店に行って・・・(by 中村先生)

 

―――・・・。

 

また、やめれなくなっちゃった(笑)

 

―――デスネ(笑)

 

聞き手:木下マリ子

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