ボイス 受講生の声
VOICE vol.17
井上 晬子 Saiko Inoue 2001年中村教室入学 / ゼミナール在籍

―――お昼ごはん、ごちそうさまでしたー!おいしかったです!(ずうずうしくも、ご馳走になりました・・・)

 

いえいえ、足りたかしら??

 

―――十分足りました!おなかいっぱい・・・で、すいませんが、今日はよろしくおねがいします。

 

何話せばいいかわからないけど・・・、とりあえず質問にこたえればいいんだよね。

 

―――はい。私も思いつきで質問してるので、大丈夫です!じゃあ早速写真見ながら・・・。

これはどこの国で撮影したものですか?

 

ラオスです。すごい楽しかった。よかった!できたら将来住みたいぐらい!

 

―――え!ラオスに住みたい?!

 

ルアンパバーンって街にいったんですけど、ここは街が世界文化遺産になってるんですよ。そのせいか田舎町っていうかのんびりしてて・・・物価も安くて、ここに住めたら年金でもゆったり暮らせるかなって(笑)たぶん、住むのはムリでしょうけど。

 

――(笑)そんなに良かったんですね。でも井上さんってしょっちゅう海外行ってる感じするんですが?

 

行ってるのかなぁ・・・たまたま去年は行く機会が多かったかな。娘の仕事の出張に付いて行ったりして、香港・上海・台湾・ラオスと行って来ました。旅行が好きで、去年夫も亡くなりましたし、時間とかの制限がなくなったから、行きやすくなったのはあるかな。

 

―――全部アジアですね。どうしてアジアばかり行くんですか?

 

ん~近いからっていうのはあるかな。それにヨーロッパよりも写真が撮りやすいっていうか・・・。それに何となくアジアが好きみたい。

 

―――写真を撮るために旅行に行ってる感じ??

 

というか、旅行に行ったら写真を撮る。写真を撮りたいから旅行に行く。両方同じっていうか、写真を撮ることと旅行は切り離せない存在なんです。旅行も好きだし、行ったら写真撮りたくなっちゃうし・・・。

 

―――日本で撮るのと海外とでは違いますか?

 

違いますね。海外で撮る方がおもしろい!海外に行くと見る目が変わるでしょ?日本にいるときのモノの見方とは違いますよね。それがおもしろい。ただ以前は授業で海外で撮った写真を持っていっても「観光の目で見てる」って言われてて。今回のラオスで初めて「自分の目で見てきてる」って言ってもらえたの!

 

―――わ~進歩だ!でも、そういう意味では海外で撮影するのも、難しいかもしれませんね。 ところで、井上さんはずっとモノクロですね。

 

そうですね~。現像液に印画紙を浸して、フワ~って像が浮き上がってくる瞬間が楽しくて!ワクワクするんです。カラーは楽しみというか趣味でちょこちょこっていう感じなら、いつかやるかもしれないけど、やっぱりモノクロが好き。

 

―――ん~確かにあの瞬間はたまりませんよね!やっぱり、手作りが好き?

 

好きなんだけど・・・最近「妥協しやすい??」って気づいて反省中(笑)近所の奥さんがやっぱり習い事をしていて、その方が「自分が納得するまで妥協しない」って言ってたんです。それ聞いて「自分はそんなことあったかな・・・」って思っちゃって。それで、最近一生懸命焼きなおしてるけど、終りがないですね~。だから疲れたらやめる。それじゃないと終わらない!

 

―――確かに・・・これでまぁまぁ?って言うのはあるけど、もうちょっと、もうちょっとってなっちゃうんですよね。 でもホント、モノクロが好きなんですね。

 

モノクロにはカラーにない「渋さ」みたいなのが、あるじゃないですか。カラーはとってもキレイだけど・・・。モノクロってすごく奥深いと思うんです。きっとカラーで撮ってたら、また違うものを撮ってるんでしょうね。

 

―――そういえば、入学前から写真を撮ってたんですか?

 

撮ってました。やっぱり旅行に行ったときなんかに、花とかを。ほら、尾瀬とか行くと、いろんな花がたくさん咲いてるでしょ?ああいうのをカラーで撮ってたんです。一眼レフ使って。まぁその頃「何かやりたいなぁ・・・」と漠然と思っていて、そこに「もうちょっと上手にお花の写真撮れたらな」って思う気持ちとが重なって。写真を勉強しようかしら、と思ったんですよ。

 

―――やっぱり、何となく最初はカラーですよね。身近だし。

 

そう、だから初めの授業の時、モノクロで勉強するって知ってビックリ!当然、カラーでやるもんだと思ってた。説明会も出てたのに・・・授業始まるまで気づかなかったの。

 

―――え?説明会出たのに・・・(笑)

 

ボーっとしてたのかな(笑)でもそのビックリが新鮮だったんですよ。モノクロだったことも。写真のこと何にも知らなかったんだなって思いました。それから、6年か・・・よく続いたと思います。よく通ってるなって。でも今はもう写真は生活の一部だから、生活から写真をとってしまったら、いったい何がその空白を埋めるんだろう・・・。

 

―――生活の一部・・・ホント、よく暗室に通ってますもんね。しばらく井上さんを見かけないと「具合悪いのかな?」とか心配になっちゃうんですよ、私。

 

そうなの?(笑)確かに、週に2,3回は通ってるもんね。でも1時間以内で来れるし、いい気分転換になるから大変ではないんですよ。いろんな方と一緒にプリントするのも楽しいし。

 

―――確かに、家の中ばかりいたら腐っちゃいますよね(笑)私もですよ。じゃあ撮影とかもちょこちょこ行ったりするんですか?

 

そうですね、海外だけじゃなくって東京近郊には撮影に行きますよ。写真を始めてよかったのはコレなんですよ!

 

―――ん?撮影に行くこと?

 

そう。ひとりで出かけられるようになった。ひとりで出かけて、ひとりでお店に入ってごはんを食べたりできるようになったこと。写真を始める前は、誰かと一緒じゃないと、食事するのもひとりじゃなんとなく・・・。でも今は全然ヘイキ!なんか、それが自立できたなぁ~って気がするの。今度は一人旅が目標!

 

―――私も撮影はひとりじゃないとダメです。誰かと一緒だと、あっちウロウロ、こっちウロウロしにくいじゃないですか。

 

そうなのよね~。あれ撮りたいなぁと思っても、なかなか。行ったり来たりもできないし。そういう時はやっぱり写真もよくないし・・・。やっぱり撮影はひとりがいいですね。・・・でも、最近体力が落ちてきちゃって、ごはん食べると「ああ、もう帰らなきゃ」って思っちゃうの(笑)

 

―――何言ってるんですか(笑)まだまだ、元気ですよ、井上さんは!でもごはん食べると休みたくなるのは解る・・・。

 

でしょ(笑)

 

―――でも話を聞いていると、週に何日も出かけてるみたいで、忙しそうですね。お仕事もされてますよね。

 

週に2回は仕事に行って、週2、3日は暗室に来てるから、あんまり家にいないですね。家にいるときは家事仕事したりしてるから、結構忙しいかも。でも撮影は出かけるときに、少し早めに家を出て撮影したりしてるの。現像は8本ぐらいためてから、2本タンクで4回というペース。

 

―――2本タンク使ってるんですか?そりゃタイヘンだ~・・・。(2本タンクはフィルム2本が同時に現像できるのです)

 

4本タンクかと思った?(笑)

 

―――うん・・・。

 

2本でがんばってるのよ~!

 

―――私なんて4本タンクでチャチャっと・・・。面倒くさがり屋なので・・・。そうそう、現像とかプリントとか終わって、家帰ってから写真見直したりしますか?(同じく4本タンクはフィルムが4本同時に現像することができます)

 

見る見る。たたみにワーっと並べて。でも家族とか友達とかには見せたことないんですよ。一度も。

 

―――え~!旦那さんにも?

 

ないない。見せてって言われたこともない。マリ子さんはある?

 

―――ありますよ~。「よくわからん」って言われて終りだけど(笑)

 

そうそう(笑)「わからない」って言われるよね。それもあるし、何となく写真見せるのって、恥ずかしい感じがして・・・。夫は写真見せてとか言わないし無関心みたいだったけど、その代わり現像してても、撮影に行くって言っても、止めたりすることはなかったの。「好きにやりなさい」って感じで。

 

―――それがイチバンいい!絶対!・・・家族とかに見られるのは恥ずかしいにしても、発表はどうですか?

 

考えてない。・・・というのは、テーマってあるでしょ。写真展のタイトル。あれ、ダメ。とてもじゃないけど、思いつかない!タイトルが考え付いたら、プリントもタイヘンだけど、やるかも・・・だから、とりあえず「夢」として置いておきます。

 

―――タイトルかぁ~(笑)

 

そ。思いついたらね(笑)

 

聞き手:木下マリ子

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