ボイス 受講生の声
VOICE vol.12
杉本 宏治 Kouji Sugimoto 1999年中村教室入学 / ゼミナール在籍

―――こんにちは~・・・あ!Tシャツありがとう!(杉本くん自作Tシャツを注文してました)

 

1枚しか作れなかった・・・忙しくて。昨日も深夜まで仕事で、起きれるか心配だった・・・。

 

―――忙しいのに、すいません・・・。でもかわいい!女の子バージョンですね!私は個人的に杉本写真の大ファンなんで、すごく嬉しいです!ふたりともお揃いのTシャツだし、今日は外で話しましょうか。

 

いいね~。一緒に写真撮ろう!おもしろいよね。

 

―――外は気持ちいいですね・・・さて最近の作品を見せてもらったけど、カラーにしたんですね。

 

そうなんですよ。やっぱネガで。カラーにしてから色に惹かれるようになりましたね。でも撮影スタンスは変わらないですよ。ただ惹かれていく物の幅が広がった。モノクロはウソっぽいものがリアルになったりして、そこもおもしろいんですけどね。

 

―――プリントは手焼きですか?

 

いや、プロラボに出してるんですよ。でも「ああやって、こうやって・・・」ってたくさん注文つけたら、もう「デジタル処理していいですか?」って言われちゃった(笑)本当は手焼きやりたいんだけど、手間がかかるし、プリンターも貸し暗室も高くて、そこまで余裕ないんですよね~・・・。でもなるべく手焼きの感じに近づけたいんだけど。

 

―――確かに、カラーのプリントは大変ですもんね。コストもかかるし。ネガにこだわってる理由はそこですか?

 

そう。やっぱり手焼きってことかな。デジタルとは違うやわらかさが魅力。デジタルはすごくキレイに撮れるけど、キレイさを求めているわけではなくて。より自分に見たものに近づける・・・だから実物と違ってもいい。自分の作品だから。プリントをすることで、おもしろくなると思うんですよね。

 

―――だからカラーになってもネガなんですね。でもモノクロの時と同じように写真の中に思わず「ぷっ」っと笑っちゃったりするようなものが、相変わらず写っていておもしろいですよね!

 

とにかくカメラはいつも持って歩いてるから、「あっ!」っていうのを発見できるんですよ。休みの時に街の中を歩いて・・・。 何かコミカルっていうか、うそっぽいというか、毒気のあるもの?(笑)が好きで。ガラクタみたいので部屋が埋め尽くされてます。例えばミニチュアの人体模型とか。

 

―――人体模型がある部屋って、貴重かも・・・。あの馬マスクもですもんね。あれは最高。Tシャツにしても最高!

 

Tシャツは写真を始める前から作ってたんですよ。欲しいTシャツがないのと高いのとで、じゃあ自分で作っちゃえ~!って感じで。染めてみたり、いろいろやりましたよ。

凝るとすごい集中しちゃうんですよ。「Tシャツモード」になったら、1週間ずっとTシャツ作ってるとか。 でもサッと冷めちゃって、次へ行く。熱しやすくて冷めやすいんですね。唯一続いてるのは写真だけです。

 

―――その感じ、私も(笑)ビデオとか見だすと止まんないし。唯一の写真はどうして始めたんですか?

 

広告写真を見るのが好きだったんですよ。海外のファッションの広告。ファッションが好きでよく雑誌も買ってて、かっこいい~と思って切り抜いたりしてましたね。でもその時は自分で撮ろうとかは思わなかったんだけど。

 

―――じゃあ何かキッカケがあった?

 

その頃、姉が学校で写真が必修で「おもしろいよ」って言われて、ちょっと影響受けました。

ちょうど大学の文化祭で、フリースペースがあって、そこで遊び写真を展示してみようかなぁって・・・。 友達と服を持ち寄って、コーディネートして、あの憧れてたファッション写真を撮ってみよう!と。 それがスゴイ楽しかったんですよ。それから何だかヒマになっちゃって、雑誌をパラパラめくってたら中村教室が載ってたんで、ヒマだしこの値段ならやってみるか~ってモノスゴイ軽いノリで、お試しみたいな感覚で入学したんですよ。

 

―――軽いノリで入学してどうでしたか(笑)?

 

未知の世界に足を踏み入れた感じ・・・「???」みたいな(笑)

 

―――授業はどうでした?

 

毎回、楽しかったですねー。もともと自分で何かを作るのが好きだから、現像・プリントが楽しくて。それであれよ、あれよと・・・でも、なぜか飽きないんですよね。浮き沈みはもちろんあるけど。

やっぱ写真だったんですよね。絵も描いてみたりしたんですけど、しっくりこなかった。何となく写真は別物なんですよ。正解もゴールもなくて・・・。

 

―――終わりはないですよね。自分で終わらせる以外。だから辛い時もある・・・。

 

そう、でも「楽しんで撮る」のが一番大事。身をすり減らす写真じゃなくて、楽しい写真。自分が楽しくないと、その写真を見た相手にもそれが伝わる。

だから見る人に「おもしろい」って言ってもらえたり、自分の写真で楽しんでくれたりすると、すごく刺激になります。

 

―――もうそろそろ、個展をしても・・・?

 

・・・こだわってるのかな、やっぱ。結構公募展に応募したりしてるけど、ぜんぜん通らなくて。お金払ってギャラリーでやるんじゃなくて、やっぱり挑戦して、ひとりよがりじゃなくて、認められて発表したいっていうのかな。 ギャラリーでやるのがいいとか悪いとかじゃなくて、写真家をめざす上での土台にしたいというか。

 

―――そっか~・・・確かに、認められるっていうのは大きいですよね。

 

うん、でも相反する自分もいるんですよ。「認められるために、写真をやってるんじゃない」って・・・。矛盾してるんですけどね。

 

―――写真家、を目指してる・・・今の仕事としての写真はどう?

 

仕事の写真もおもしろいですよ。作品と仕事、どっちもやっていきたいんです。両立できたら最高なんですけど・・・。 「作品ありき、の仕事」。つまり自分の写真を認めてもらって、自由に撮れる仕事ができるといいなぁ。

 

―――それ、最高ですね~!

 

何かで聞いたんですけど、外国のカメラマンの話で・・・。日本で仕事する時は70%は一定の基準以上のあがりでなければならない。外国は1枚でいい。

 

―――日本ぽい。そんで、外国っぽい。

 

でしょ。外国だと100枚の写真のなかに、すばらしい1枚があればいい。日本は70枚ほどほどのがないとダメ・・・。遊び心がないですよね。たぶん見る側(ユーザー)もそういう気質だからだと思うけど・・・。でもそういうのじゃない、仕事、写真が撮りたいんですよ。

 

―――うん、わかる。それにしても、ホントに写真が好きなんですね。

 

好きですね~。写真だけは一生続ける!どんなカタチでも。

 

―――写真の話をしてる時の杉本くんはホント、楽しそうですもんね~。

 

やっぱ自分が楽しくないとね!

 

聞き手:木下マリ子

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